P(リン)

リンは数種類の同素体をもつことが古くから知られている(白リン、黒リン、赤リン、紫リン、黄リン、紅リン)

 リンの種類

白リン融点が44.1℃、沸点が280℃の常温、常圧で白色蝋(ろう)状の固体である。湿った空気中で酸化されるため、水中で保存する。毒性が強く(猛毒)、にんにく臭がある。白リン以外の同素体は、ほぼ無毒である。

黒リン黄リンを約12000気圧で加圧し、約200℃で加熱すると得られる。空気中ではなかなか発火しない。

紫リン金属光沢をもち金属リンともよばれる。密閉して、黄リンに鉛を加え加熱することで得られる。

赤リン紫リンを主成分とする白リンとの混合体で、融点590℃、発火点260℃の赤褐色の粉末である。マッチの材料に使われる。密閉した容器で黄リンを約250℃で加熱すると得られる。

紅リン深紅色の粉末で、微細な赤リンと考えられている。

黄リン白リンの表面が赤リンの膜で覆われたもので、19世紀にマッチの材料として使用されたが、自然発火事故や健康被害により20世紀初頭に使用が禁止された

英名 Phosphorus
意味 ギリシャ語の「光(phos)+運ぶもの(phoros)」
原子番号 15
種類によって異なるため上記参照
匂い 無臭かにんにく臭(白リン)
主な化合物 リン酸(H3PO4
常温での状態 固体
沸点
種類によって異なるため上記参照
融点
種類によって異なるため上記参照

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